NASA(アメリカ航空宇宙局)は、最新の「ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」が撮影した複数の展開画像を新たに公開しました。NASAは「これまで見たことのない宇宙の姿を見せてくれるだろう」と期待感を示しました。
ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は、ハッブル宇宙望遠鏡の後続機として、20年以上の歳月と莫大な費用をかけて、NASAが中心となり進めてきた巨大プロジェクトです。今後は138億年前とされる宇宙の誕生(ビックバン)直後に形成された銀河の観測など、天文学に偉大な発見をもたらすことが期待されています。
「ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」が初めて観測した画像データ
カリーナ星雲
月明りに照らされた夜の岩だらけの山のように見える「カリーナ星雲」はこの星形成領域で生まれた若い星からの強烈な紫外線と恒星風が、画像上部から下部へ向かってガスと塵を削り出し、この形状を作り出しました。
銀河団「SMACS 0723」
40憶後年以上離れた銀河団を中心に何千もの銀河が写し出されています。この中にはおよそ130憶光年離れた銀河も写っているそうです。
銀河群「ステファンの5つ子」
実際に隣り合っているのは4つで、地球からはおよそ2億9000万光年離れています。もう1つはおよそ4000万光年の距離にあります。銀河同士が双方の重力によって引き合い、合体しようとする姿を鮮明に捉えています。
南のリング星雲
星がその一生を終えようとしている際に放出されて輝いているガスやちりが細かい部分まで鮮明に写しだされています。