H-IIAロケット47号機、2023年9月7日に打上げ成功 宇宙の構造解明と日本初の月面着陸に挑戦
H-IIAロケット47号機、2023年9月7日に打上げ成功
2023年9月7日午前8時42分、X線分光撮像衛星XRISMと月着陸実証機SLIMを搭載した「H-IIAロケット 47号機」が種子島宇宙センターから打ち上げられました。
H-IIAロケット打ち上げの様子-JAXA 公式You Tube
H-IIAロケットの打ち上げは1月26日に行われた「情報収集衛星レーダ7号機」の打上げ以来およそ7ヵ月ぶりです。
XRISMは打上げから約15分後、SLIMは約48分後にロケットから分離され、いずれも無事軌道投入されました。
X線分光撮像衛星XRISMと月着陸実証機SLIMについて
XRISMは2016年に事故で喪失した「ひとみ」の後継機となる衛星です。「ひとみ」と同様、JAXAが中心となって進めた国際的なプロジェクトであり、NASAやESA(European Space Agency 欧州宇宙機関)の協力のもと、2018年に開発がスタートしました。
軌道投入後は「ひとみ」のミッションを受け継ぎ、星や銀河の間にある高温ガス「プラズマ」を観測して、宇宙の構造やその成り立ちについて調査を行います。
SLIMは月面のピンポイント着陸を実証するための探査機です。
従来、月面着陸は地形などを考慮し「降りやすい所」への着陸を想定して計画されますが、SLIMは「降りたいところに降りる」着陸を実証する事で、より月面着陸のハードルを低めるほか、他の惑星への着陸計画をスムーズにすることを目指します。