「うちゅうって、なに?」 子供が夢中になる宇宙の絵本10選
宇宙。それは大人だけではなく、幼い子供にとっても不思議でいっぱい世界です。
しかし、空や星に興味を持っているみたいだけど、どんな本を選んでいいか分からない……そんな思いを持っている保護者の方も多いでしょう。今回は見るだけでワクワクできるような、宇宙をテーマにした絵本をご紹介します。
3歳~幼稚園
はじめてのうちゅうえほん
「はじめてのうちゅうえほん」は太陽の温度、月の大きさ、人類の宇宙活動など、幅広い宇宙の知識を、やさしい言葉とポップでかわいらしい絵柄で紹介しています。
JAXAの的川泰宣氏が監修、斎藤紀男氏が製作協力を行っており、宇宙について興味がある子供はもちろん、大人でも楽しめる内容で、読み聞かせをしながら一緒に宇宙の知識を学べます。
タイトルの「はじめての」の通り、宇宙について興味を持つ、その入口にはぴったりの一冊です。
書籍データ
絵・文:てづか あけみ 監修:的川 泰宣 制作協力:斎藤 紀男
大きさ:A4判
ページ数:48ページ
出版社:パイ インターナショナル社
出版年:2011年
公式サイト:https://pie.co.jp/book/i/4108/
うちゅうのふしぎ
「うちゅうのふしぎ」は70以上の「しかけ」を使用して宇宙の基礎知識を紹介している絵本です。月、太陽をはじめ、太陽系や国際宇宙ステーションまで広範囲の知識が網羅されています。
豊富な絵やしかけで、子供が一人で読んでも楽しめます。文字は全てひらがなとカタカナで構成されており、やさしい言葉で書かれているため、文字を学ぶ前や学習中の子供にもおすすめです。
書籍データ
監修:縣 秀彦 作:ロブ・ロイド・ジョーンズ 絵:ベネデッタ・ジオフレッド/エンリカ・ルシーナ
大きさ:A5判
ページ数:17ページ
出版社:学研
出版年:2013年
公式サイト:https://hon.gakken.jp/book/1020380800
くらやみのなかのゆめ
カナダの宇宙飛行士クリス・ハドフィールド氏が、宇宙飛行士を目指すきっかけとなったエピソードを描いた自伝的な絵本です。
宇宙飛行士を夢見る少年クリス。彼は「エイリアンが出てくる」と暗闇を怖がっていました。そんなある日、宇宙飛行士が月面に降り立つ場面がテレビで放送され、クリスは宇宙が真っ暗な闇であることに驚きます。
巻末には宇宙飛行士となったハドフィールド氏の写真と、宇宙飛行士を目指す子供たちへのメッセージが添えられています。
書籍データ
作: クリス ハドフィールド / 絵: ザ・ファン・ブラザーズ / 訳: さくま ゆみこ
大きさ:AB判
ページ数:41ページ
出版社:小学館
出版年:2017年
うちゅうはきみのすぐそばに
「うちゅうはきみのすぐそばに」は風船を使った宇宙開発に取り組んでいる作者による絵本です。
宇宙は「すごく遠い場所」というイメージがありますが、国際航空連盟 (FAI)が定めたところによると、海抜高度100kmからが「宇宙」とされます。実は直線距離では東京駅から富士山よりも近いのです。
風船が実際の距離を示しながら、地上から雲の上、成層圏、銀河系に至るまで旅をして、自分も一緒に宇宙旅行する気分を味わえます。
書籍データ
文:岩谷 圭介 絵:みねお みつ
大きさ:26×27cm
ページ数:36ページ
出版社:福音館書店
出版年:2018年
公式サイト:https://www.fukuinkan.co.jp/book/?id=5579
小学校低学年(1,2年生)
もしも宇宙でくらしたら
ほんの少し先の未来、お父さんの転勤によって宇宙ステーションで暮らすことになった少年・ひかるの物語です。
完全なファンタジーではなく、実際に人が宇宙空間にいると起こる現象にスポットを当てつつも、未来における宇宙ステーションでの暮らしを想像力豊かに描いています。
宇宙空間での食事、歯磨き、通学や学校の授業まで、無重力下ではどのように行われるか、なぜ地球と違うか、小学生の視点でわかりやすく説明されています。
書籍データ
作:山本 省三 監修:村川 恭介
大きさ:A4判
ページ数:32ページ
出版社:WAVE出版
出版年:2013年
公式サイト:https://www.wave-publishers.co.jp/books/9784872909517/
宇宙探検えほん
「宇宙探検えほん」はJAXAが手掛ける宇宙の絵本です。リアルなイラストと写真が豊富で、太陽系の天体図から世界のロケット・衛星、世界の宇宙飛行士、国際宇宙ステーション(ISS)、未来の宇宙計画などを図解します。
図と解説があるだけではなく、ロケットの大きさや惑星の距離のスケール感を見開きで示したり、宇宙開発の歴史すごろくがあるなど、読んだり遊んだりしながら楽しく宇宙の知識を学べる構成です。文字は小さめですが、全てにふりがながついています。
書籍データ
著・文:宇宙航空研究開発機構(JAXA) 監修:高橋伸宏 編集:池下章裕
大きさ:菊二倍判
ページ数:56ページ
出版社:小学館
出版年:2013年
公式サイト:https://www.shogakukan.co.jp/books/09726512
宇宙 そのひろがりをしろう
「だるまちゃんシリーズ」をはじめ多くの絵本を手掛けた絵本作家であり、工学博士でもあった加古 里子(かこ さとし)氏による宇宙の絵本です。
「蚤のジャンプ」の例からだんだんとスケールを大きくしつつ、望遠鏡やロケットの歴史、地球や星の進化とその一生などを紹介しています。
身近な所から始まる子供が理解しやすいストーリー構成と、美しいイラストは加古 里子氏の絵本ならでは。やさしく語り掛けるような言葉遣いで、読み聞かせにも適した一冊です。
書籍データ
文・絵:加古 里子
大きさ:31×23cm
ページ数:68ページ
出版社:福音館書店
出版年:1973年
公式サイト:https://www.fukuinkan.co.jp/book/?id=376
小学校中学年(3,4年生)
月のかがく
私たちにとって一番身近ですが、意外と知らない天体・月。「月のかがく」は美しい写真やイラストで月について知ることができます。
世界各国の月の影に関する物語からアポロの月面着陸、月の満ち欠け、月の地図、月食の仕組みまで詳しく解説が行われており、子供だけではなく大人も楽しめます。月がよく見える季節や月食などのイベントに合わせて読みたい絵本です。
書籍データ
監修: 渡部 潤一 絵・文: えびな みつる 写真: 中西 昭雄
大きさ:B5版
ページ数:32ページ
出版社:旬報社
出版年:1973年
公式サイト:https://www.junposha.com/book/b317048.html
キュリオシティ ぼくは、火星にいる
NASAの火星探査車「キュリオシティ」を主人公に、探査機が作られる過程から火星に着陸、探索を行うまでが細やかに解説されています。
なぜ火星探索に挑むのか、探索車を送り込むにはどんな困難があるのか、そしてキュリオシティがどんなミッションをこなすのかなど、キュリオシティを開発した科学者たちの苦悩や夢も描かれており、宇宙探索への期待感や困難に打ち勝つための努力を感じさせます。
書籍データ
著・文・イラスト:マーカス・モートン 翻訳:松田 素子
大きさ:275mm× 329mm
ページ数:32ページ
出版社: ビーエル出版
出版年:2019年
ロケット発射場の一日
JAXAの内之浦宇宙空間観測所を舞台に、イプシロンロケットが打ち上げられる日を綿密な取材をもとに絵本化した一冊です。
ロケットの部品を作る所から打ち上げ場への運搬、組み立て、点検、そして打ち上げ後に燃料分離・衛星が軌道に乗るまで、緻密な筆致で丁寧に描かれています。
宇宙の仕事と言えば宇宙飛行士が花形の職業ですが、この絵本は宇宙飛行士以外の「ロケットを作る」「衛星を飛ばす」といった宇宙開発の仕事を分かりやすく学べます。
書籍データ
著・文:いわた 慎二郎
大きさ:AB版
ページ数:36ページ
出版社: 講談社
出版年:2017年
公式サイト:https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000139055
まとめ
何かに興味を持つには「楽しい!」「面白い!」と感じることが重要です。宇宙の知識はハードルが高いように思えますが、子供だけではなく大人も楽しみながら宇宙のことを学べる絵本がたくさんあります。
将来的に宇宙はより私たちの身近になると予想されます。こうした絵本は宇宙を考えるきっかけの一つになるでしょう。